このようなお心当たりありませんか?食が細く栄養不足が気になる。誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)で入退院を繰り返している。飲み込む力が弱くなり、むせやすくなった。刻み食、ペースト食に抵抗がある。脳血管疾患の後遺症があり、思うように食べられない。いつも同じような献立になってしまい、栄養バランスが心配。調理の手間や介護時間を減らしたい。もう一度食べる喜びを感じてもらいたい。食生活から始まる悪循環。
高齢期世代はメタボ対策より、低栄養対策。フレイルとは自立と要介護の中間。身体的障害を誘発しやすい状態。フレイルサイクルとは、加齢や疾病などで食事量が減少し、慢性的な低栄養状態になると、サルコペニア(筋肉量の減少)となって身体機能が低下、体も衰弱し、活動量低下による食欲不振、摂取エネルギーの減少となり、慢性的な低栄養へとつながっていきます。高齢期の蘇軾は低栄養につながり、運動機能の低下、免疫力の低下、循環器や認知機能にも影響を及ぼします。厚生労働省の研究班の調査によると、在宅介護を受けながら生活している高齢者の6割が、低栄養傾向にあることがわかりました。一般的に高齢者は健常期から要介護に至るまで一定の中間期があります。日本老年学学会ではこの中間期を「フレイル」と名付けました。
フレイル診断チェック 体重減少(1年に2~3㎏減った。疲れやすくなった(主観的に)。筋肉の低下(ペットボトルが重い、階段がつらい)。歩行速度の低下(信号を渡るのが不安)。肺活量の低下(ほとんど外出しなくなった)。この項目で3項目チェックがあったら、フレイルの疑いがあるといわれています。1~2項目ならフレイルの前段階です。低栄養・フレイルに予防には栄養管理が大切です。フレイルや低栄養予防の食事は、エネルギー源となる炭水化物(米)を主食に、タンパク質を含む肉や魚などの主菜、ビタミン、ミネラルをバランスよく含む副菜を組み合わせて食べることが必要です。特にたんぱく質は若年期以上の摂取が必要といわれています。